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最高の愛 小説「変身願望の女」6話

投稿日:2010年3月10日 更新日:




美香からのメール。

ようやく来たか、いつかはこの時が来るって分かっていたけど、

来るときは当たり前に突然で、予告もなくその時が訪れたようだ。

僕なりの最高の愛を、美香へ。

帰る場所はあるよ、いつでも帰ってこればいいさ。

今更、美香以外の女性と永遠を迎えるなんて考えられないから。

ただし、これは美香には決して言えないけど、誰にともなく告白すれば、

この半年で僕の方も変身する準備を整えていたんだ。

一人の女と一生を共にするための、男の方の準備っていったら、決まっているじゃないか。

言い方はストレートだけど、女遊び、飽きるまでの女遊び。

僕も変身しなくちゃいけないと思っていたんだ、

美香に惚れて、惚れて、心から惚れていた自分。

世に女性は数あれど、美香ほど僕の心を深く掴んでくれた人はいなくて、

一生を共にするなら、生涯抱き続けていくなら美香しかない、って思っているのは本当のこと。

ただその前に、自分の心を落ち着けておかないといけない。

そうでなくちゃ、長く続くその後の美香との生活で、歪みが出てしまうと思ったから。

美香が自分を好きになるために変身するというなら、僕も変身しないといけない。

だから、この半年間、僕は幾人もの女性と遊んで、抱いたよ。

やはり本気になれるようないい女はいなかった。

美香ほど僕の心を捉えて離さない女性はいないことが、よく分かった。

こんなこと、美香に伝えても分かってもらえないし、逆に嫌われてしまうよね。

だから誰にも言えず、こうして独り言を呟いている。

美香が腹を決めて僕のところに来てくれるなら、もちろん僕も腹を決める。

関係を持っていう女性たちとは、きれいさっぱり別れるし、連絡先も消す。

この半年のお陰で、もう他の女たちに興味はないから、今からは美香だけに集中できる。

これが僕にできる精一杯の美香への愛情。

こうした歪んだ形の愛情もある。

男同士なら分かりあえる人もいるだろうか。

美香には一生黙って墓に持って行くことになる、この半年間の出来事。

僕なりの約束として、他の女性たちを抱いていたことは、美香には一切分からせない。

それが美香に対する僕の愛情の現れだなんて、これも美香には理解できないだろうな。

何もなかったかのように、僕はこれから美香と一生付き合っていくだろう。

それから僕が美香にこの半年で何をしていたのか、聞くことはない。

この半年間、お互いやってきたことはきっとお互い理解できないと思うけど、

お互いの最終ゴールがお互いと一生過ごすための準備期間なのでしょう。

どうもヘンなお話。

でも、美香に対する本気の愛情が成した僕のこの半年間の秘密、きっといつか実を結ぶだろう。

僕なりの最高の愛を、美香へ。







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