単純に大型大量のお得なショッピングがしたい、日本の大型スーパーにない海外商品流を買いたいから、
コストコが盛岡市岩手県にオープンして欲しい、という理由だけではない。
2024年の岩手県最低賃金は¥943、なんと全国ワースト1、最低値だ。
全国のABCランクのC常連(主に東北/九州地方)はもちろん、その中でも最低が岩手。
あの盛岡市という北東北の中心地、割合雪も降らず、人口も多い盛岡市がありながらのワースト1。
これはもう県全体のムードというもので、劇薬・黒船でも来なければ企業側から賃金を大幅アップするリスクをとるわけがない。
コストコがアルバイトでもグローバル基準で時給¥1,500~なのは広く知られている。
もちろんコストコだって、昨今の物価高に合わせて時給を変えるだろうから、
¥1,500はコストコ最低賃金みたいなもので、それ以上が期待できる。
最低賃金+お気持ちちょっとの時給で、誰が働きたいと思うの?生活は成り立つの?
こうした日本の地方の常識をぶち壊すのは外資系だよね。
コストコ盛岡がオープンして、時給設定を¥1,500以上でパートタイマーを200人以上雇ってくれれば、
盛岡市内のアルバイト時給も上がらざるを得ないだろう。
そんなミラクルが、北東北の主たる盛岡市でおこれば、
盛岡を中心として円を描くように周辺に時給アップの波が押し寄せる、という夢を見たくなる。
盛岡市単独人口30万人では、確かにコストコ1倉庫店の商圏人口としては不足。
岩手県全体で122万人もあるじゃないか。
奥州市11万人、一関市11万人、花巻市9万人、北上市9万人、と小粒が多いけど、
コストコ倉庫店がオープンするのは、やはり岩手県最大都市の盛岡市内だろう。
恐れるのは、日本全国で勢いを増しているコストコ再販売店のオープン。
新潟市や岡山市のような中堅都市でも長年開業していないコストコ、
それを見兼ねて市場ではコストコ再販店が各県各都市に出店し始めた。
元々コストコはホールセラーなのだ、コストコ再販店というリテーラーがオープンすることに何も問題はない。
ただ、普通に考えて、小さな砦であるコストコ再販店が複数できている都市に、
大きな城であるコストコ倉庫店が進出するには難がある、売り上げが分散されてしまう。
だから時間との勝負なのだ、コストコ盛岡市岩手県のオープンは。
そんなことは分かっているだろう、北東北の経済人であれば。
それでもヒントも吉報も届くことのないコストコ北東北の開業。
いっそ無理なのかな、無理なら無理と、誰かが断言してくれれば楽になるのに。