格安航空会社(LCC)への対抗料金として生まれたベーシックエコノミー。
下記に該当する場合、使いようによって、選択肢を増やすことになる。
・1人旅 (同行者と座席がバラバラになってしまうことがない)
・日程が固まっている (変更をする必要性がない)
「デルタのベーシックエコノミーは、商品の簡易包装さ」
ケンはそんな良く分からない例えを引っ張り出してきて、私に語った。
「2012年にデルタが先駆けたベーシックエコノミー、それが今やアメリカンやユナイテッドも導入している」
あら、そうね。すっかり耳に慣れた感のあるベーシックエコノミー運賃。
「つまり、そういうことだよ。
贅肉を取り外して、基本料金の骨 + 追加料金の脂肪っていう仕組み」
いいえ、ケン。それじゃ、さっぱり伝わらないよ。
「よーく考えてみれば、要らない追加サービスまでパッケージ化されて、押し売りされているのが今までの航空運賃」
Yes、それはAgree。
「ベーシックエコノミーが導入されたことで、航空運賃が下がったとも捉えられる。
大衆は、ベーシックエコノミーに目を奪われて、普通のエコノミークラスが実質値上がりになったことに気が付かない」
あれ? なんか良くないお話?
「簡易包装を好む旅客は、ベーシックエコノミーを選ぶ。
頓着しない旅客は通常のエコノミーで不満がない。
ただそれだけ」
まぁそうね、気にする人がいれば、しない人もいる。
「奇術師のトリックさ、でもこの時代の流れはもう止められない」
抽象的な話の閉じ方で、ケンのスピーチは終わった。
まぁ、いいでしょう。
デルタ航空のベーシックエコノミーのこと、だいぶ理解できたのだから。
デルタ航空のベーシックエコノミー(新格安航空運賃)って何?
デルタ航空に代表される、アメリカの3大大手航空会社
(デルタ、アメリカン、ユナイテッド)。
サウスウェスト航空に代表される、アメリカの数ある格安航空会社。
「航空会社」という種別で、この両群を呼ぶことができるものの、
ちょっと専門的な情報を入れていくと、
似て非なる存在というか、本当に同じ業界なの?という疑問さえ浮かぶ。
まぁどの業界もそんなものだ。
アップル社のiphoneと、格安スマホを同じ土俵で語ることができないのと同じ。
1980~2000年
格安航空会社・サウスウェスト航空が台頭。
顧客満足度で大手航空会社を超える。
2000年代
大手航空会社の経営が悪化、合理化が進む
・連邦倒産法を適用(ユナイテッド、デルタ、アメリカン)
・大手航空会社同士の合併
(ユナイテッドとコンチネンタル、デルタとノースウエスト、アメリカンとUSエアウェイズ)
2012年
デルタ航空が、大手航空会社として初めてベーシックエコノミーを導入。
ユナイテッド、アメリカンも続く。